【ケガを繰り返したくない女子中高生へ】女性特有のケガのリスクを知る

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こんにちは。柔道整復師の亀山です。

私は現在、ARCH village名東店で、お体に痛みがある方へのパーソナルトレーニングをさせていただいております。また、女性アスリートサポート活動として、スポーツをしているすべての女性=女性アスリートを多方面からサポートさせていただく活動も積極的におこなっております。

 

今この記事を読んでくださっている方の中には、部活やクラブでスポーツをしていて、怪我をしてしまった経験がある方がいらっしゃると思います。

 

 

中学生、高校生となると、初めての大会や試合から引退までが2年ほどしかないということもありますよね。

 

 

その限られた2年という期間の中で、もし大きな怪我をしてしまったら、とても悔しい思いをすることと思います。

 

 

そのせいで目標にしていた大会に出られず、やりきれない思いになったり、

チームのメンバーや家族ともうまくいかなくなったり、何もかも嫌になってしまうことだってあると思います。

 

 

そのようなつらい思いをする人が一人でも少なくなってほしい。

 

そんな思いで今回は、女子中学生・女子高校生の方に向けて、女性特有の怪我のリスク、またその予防法についてお話しさせていただきます。

 

 

 

 

 

【ケガを繰り返したくない女子中高生へ】

 

 

男女で起こりやすいケガが違う?

 

そうなんです。

 

なぜその違いがあるのか、男女の身体の構造の違いに注目して見ていきます。

 

 

 

 

【女性の身体の特徴を知る】

 

①関節の弛緩性(しかんせい)がある

 

女性は男性よりも関節が緩い傾向にあります。

 

そのチェック方法として、関節弛緩性テストというものがあります。

 

 

①親指が前腕につく ②肘が15°以上過伸展する ③背中で指が触れる ④膝が10°以上過伸展する

⑤足関節が45°以上背屈する ⑥てのひらが床につく ⑦足が外に180°以上開く

(東大式関節弛緩性テスト)

 

①~⑤は、片側ができれば0.5点、両側できれば1点とカウントします。

⑥⑦は、できたら1点です。

 

 

3点以上で関節弛緩性があるといえますが、関節弛緩性以外の機能的な要因もありますので、

 

これはあくまでも指標とし、目安程度に思っていただくといいと思います。

 

 

ちなみに私もやってみました。③が1点、⑤が1点、⑥が1点で、合計3点でした。⑥はてのひらをつけるどころか、肘まで曲がっちゃいますよ。肘は曲がっても、膝は曲げないでくださいね。

 

 

 

関節弛緩性は、ありすぎてもなさすぎてもよくないといわれます。

 

怪我のリスクが低いのは、適度な柔らかさがある人です。

 

 

 

②X脚傾向

 

女性は出産に対応できるように、男性と比べて骨盤の幅が広くなっています。

 

   男性の骨盤        女性の骨盤

            

そのため、太ももの骨(大腿骨)が自然と内側に入りがちになり、膝が内側に入るX脚のように見えます。

 

 

 

 

③筋力が弱い

 

女性ホルモンの働きや脂肪量の差により、男性に比べて筋肉が大きくなりにくい傾向にあります。

 

筋力は男性の60~65%だという説もあります。

 

そのうえで、ジャンプ動作やストップ動作などの瞬間的な動きに対応できるだけの筋力をつける必要があります。

 

 

 

 

【女性に多い怪我】

 

諸説ありますが、女性アスリートに多いといわれる怪我をいくつかご紹介します。

 

 

膝の外傷・障害(前十字靭帯・内側側副靭帯損傷、脱臼、亜脱臼、膝蓋軟骨軟化症)

 

 

10~20代に多く、発症率は男性の3倍。前十字靭帯では2~8倍ともいわれます。

 

X脚や関節弛緩性によって、ジャンプの着地・ストップ動作・切り返し動作などの強い力が加わったときに起こりやすいです。

 

前十字靭帯の手術後、膝が伸び切らない方はこちらをご覧ください

 

 

 

肩の脱臼・亜脱臼

 

肩の関節は構造上、性別に関係なく脱臼しやすい場所ですが、女性は関節弛緩性によってリスクが高まります。

 

肩関節不安定症という名前でも知られていますが、

 

一度脱臼して靱帯が伸びてしまうと、同じ場所からの脱臼を何度も繰り返しやすくなります。

 

 

 

疲労骨折

 

性差がないという説もありますが、無月経の女性アスリートは骨が弱くなり、疲労骨折のリスクが高くなることは明らかになっています。

 

 

無月経とは、3か月以上生理が来ないことです。

 

女性ホルモンであるエストロゲンには、骨を弱くするのを防ぐ働きがありますが、

  

生理が止まると、このホルモンの分泌が低下します。

 

体重を軽くしようと間違った食事制限を続けていると、現役での疲労骨折や引退後の骨粗しょう症へとつながります。

 

体操・フィギュアスケートなどの審美系、陸上長距離などで発症率が高い傾向にあります。

 

(参照:国立スポーツ科学センター 女性アスリート指導者のためのハンドブック)

 

 

 

【セルフケア】

 

これらを踏まえたうえで、ご自分でできる対策をお伝えします。

 

 

①バランスのとれた食事を摂る

 

女性アスリートだけでなく、スポーツをしている方全員が実践すべき食事が、「栄養フルコース型の食事」です。

詳しくはこちら:栄養フルコース型の食事とは?

 

お菓子を食べてもジュースを飲んでも構いませんが、栄養素が偏ると怪我のリスクが高くなったり、怪我の治りが悪くなったりしてしまいます。

 

 

 

②筋力をつける

 

例えばX脚傾向の女性アスリートは、内もものトレーニングをする必要があります。

 

セルフトレーニング:内転筋スクワット

1日10回×3セットほどおこないましょう。

実際は、同じ怪我でもひとりひとりの姿勢や症状が違うので、どのようなリハビリが必要なのかを専門機関で見てもらうことが一番です。

 

 

 

③悩んだら相談する

 

年齢にかかわらず、必ず正しい知識を持った人に相談してください。

 

一度は聞いたことがあると思いますが、昔から、根拠のないうわさや迷信があります。

 

「女だからしょうがない」や「痛みに耐えてこそ強い」時代は終わりです。

 

その悩みの原因、対策、付き合い方の正しい知識を学んで、自分をコントロールできる女性アスリートになりましょう。

 

 こちらのLINEでも相談を受け付けています。

女性特有のことでお悩みの女子中学生・女子高校生の方、いつでもご相談ください。

 

 

 

 

 

ARCH village名東

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愛知県名古屋市名東区宝ケ丘285 藤が丘スカイマンション1F

柔道整復師 亀山弥子

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