浜松で前十字靭帯断裂 手術後1年経っても膝が伸びない、原因は「組織の硬さ」かも。。

こんにちは、Athlete Village 浜松の遠藤佑弥です。

 

私は、静岡県、愛知県、沖縄県を中心に店舗を展開するアーチフィジカルケアグループのAthlete Village 浜松に務めており、

 

アスレティックトレーナーの資格を持っています。

 

アスレティックトレーナーとは、主に日常生活の質向上、怪我のリハビリ、パフォーマンスアップなど、運動指導を得意とするスポーツトレーナーの資格の 1 つです。

 

前十字靭帯を断裂してしまうと、多くの方は手術をし、長い期間リハビリを行います。

 

リハビリをしっかりおこなったのに完全に膝が伸ばしきれない。

このようなお悩みはよく耳にします。

 

なぜ、伸びなくなってしまうのか。

このまま伸ばせないままなのか、それとも伸びるようになるのか。

 

結論から言いますと、「伸びるようになる」と思います。

改善方法とご自宅で出来るアプローチ方法をご紹介します。

 

まず初めに、前十字靭帯(ACL)はどこにあるのか、身体に対してどういう役割をしているのか簡単に説明します。

画像:膝の重要な靭帯「前十字靭帯」 | カラダのくすり箱 | R-body より引用

 

前十字靭帯は大腿骨外側顆内側の後方(太ももの骨)から脛骨顆間隆起前内側(すねの骨)に付着しています。

分かりやすく言うと、太ももの骨後方からすねの骨前方に付いている靭帯です。

 

前十字靭帯は膝関節に重要な働きをし、非常に大事な靭帯になります。

 

大腿骨と脛骨をつないでいる靭帯で、役割として膝の前後方向、内側方向への安定性、捻じった方向に対して動きすぎないようにする役割があります。

 

なので、前十字靭帯を損傷または断裂してしまうときは、膝関節が過度に前方や内側に入る動きをする時に起こしやすくなります。

 

例えば、

 

急激な切り返し時、ジャンプの着地時、相手と接触したときなどがあります。

 

このような場面で多く損傷してしまいます。

 

では、本題に入ります。

 

なぜ膝が伸ばせなくなるのか、

 

理由は、3つあると考えます。

1、手術痕

2、膝窩筋

3、移植腱の影響

この3つの組織がポイントになります。

 

1、手術痕

 

手術後の皮膚は動きが悪くなります(固くなる)

 

当然ですが手術をすると皮膚に傷がつきます。

 

当たり前ですが、人間は人体に傷がつくと、その場所を塞ごうとします。

 

傷を塞ぐときに、周りの組織(筋肉、脂肪、皮膚など)が過剰にくっついてしまいます。

 

画像:皮膚と筋肉の癒着をチェックしよう。 | 整骨院鍼灸院アシスト (assist-chiba.com)より引用

 

筋肉、皮膚、脂肪は近くにありわずかに隙間があります。

 

そのため別々に動くことができますが、傷口を塞ぐときに過剰にくっつくためわずかな隙間も無くなってしまいます。

 

なので、皮膚が固くなり、膝の動きが悪くなってしまいます。

 

このまま、手術痕にアプローチをしない限り柔らかくはなりません。

 

 

2、膝窩筋

まず初めに、膝の動きについて説明します。

 

膝は曲げ伸ばしだけでなく、少しだけ内外側に捻る動きもします。

 

膝を曲げた際には内に捻じる動きがあり(内旋)、

膝を伸ばした際には外に捻じる動きがあり(外旋)、約14度外に捻ります。(screw-home movement)

画像:【スクワット】足首の硬さが原因で起こる膝の痛みと改善方法 – トレーニング強化書 (health–life.com)より引用

 

これが膝の基本的な動作になります。

 

 

↑膝窩筋は膝の裏にある筋肉で大腿骨外側(太ももの骨)から脛骨後内側(すねの骨)に付着している筋肉になります。

 

役割として、膝関節屈曲(膝を曲げること)、内旋(膝関節を内側へ捻る)

 

膝窩筋が硬くなると、膝を曲げる方向、内側に捻る方向に固まりやすくなります。

 

なので、膝窩筋の固さを取らないと膝を伸ばしずらくなります。

 

なぜなら、膝を伸ばす時には外旋の動きは必要。

しかし、膝窩筋が固まると、膝を曲げる方向と内旋方向に固まってしまう。

膝を伸ばす時に必要な動きと逆方向に固まってしまうからです。

 

3、移植腱の影響

前十字靭帯の手術をする際には2種類の手術方法があります。

 

1つ目はST法

これは、もも裏内側の筋肉の腱(半腱様筋)を用いる手術法です。

もも裏の筋肉の一部を取り出します。

 

手術痕のところで説明した

もも裏の筋肉を採取するときは傷がつきます。

なので、傷を治そうとするときに、もも裏の筋肉は過剰にくっつきやすくなり固まりやすいです。

 

もも裏の筋肉は、膝を曲げる役割があるので、固くなってしまうと膝を伸ばしずらくなってしまいます。

 

2つ目はBTB法

これは、膝蓋腱(膝蓋靭帯)を用いる手術法です。

膝蓋腱は、膝関節をスムーズに伸ばす役割があります。

 

BTB法は膝蓋腱の一部を用いるため、膝蓋腱は少なくなっている状態です。

 

膝を伸ばす組織が少なくなっているので膝が伸ばしずらそうじゃないですか?

 

周りの組織が固くなって伸ばしにくくなっているのもありますが、力が正しく発揮できていないこともあります。

 

ではどうすれば、固さがとれるか、正しく力発揮できるか、ご自身でも簡単にできるほぐし方とトレーニングを説明します。

 

・手術痕リリース(ほぐし)

 

手術痕に指を置き、少し圧を加えてください。

圧を加えたまま円をかくようにほぐしてみてください。

 

・膝窩筋リリース

 

テニスボール、ゴルフボール、野球ボールなど小さいボールを用意してください。

長座になり膝が伸ばしづらい、膝の裏と床の間にボールを挟んでください。

上下に動き約1分リリースをし、1日2~3回おこなってください。

 

・もも裏に筋肉リリース

椅子に座り、椅子ともも裏の間にソフトボールを挟んでください。

その状態から、前後に動き約1分間リリースをし、1日2~3回おこなってください。

 

・立位セッティング

柔らかいボールを用意してください。

壁に背を向けて立ち、膝の裏(やや上方)にボールを挟んでください。

もも前に力を入れ、ボールを押し潰してください。

ポイントとして、地面を足の裏全体で押してください。

このトレーニングで正しい力発揮を覚えていきましょう!

 

 

筋肉や組織の固さはすぐには取れません。継続が大事です。

 

また、今回紹介した以外にも原因があるかもしれません。

 

私たちは、根本となる原因を探しアプローチしていくのを得意とします。

 

前十字靭帯手術後の復帰・再発予防に効果的なリハビリやトレーニングについてのご相談は、お電話やLINEでお問い合わせください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

Athlete Village浜松

〒430-0901

静岡県浜松市中区曳馬6丁目19-8

℡ 053-522-9815

 

アスレティックトレーナー 遠藤佑弥

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